ソフトウェア開発環境展(SODEC) 2011.5.12
もうひと月以上前になってしまいましたが。。。
ソフトウェア開発環境展(SODEC)に行ってきました。
(2011.5.11-13 東京ビックサイト)
会場の様子が公式サイトに載っています。
とにかく会場でかいし、同時開催の展示会もたくさんあってとても1日じゃ回りきれませんね。
と言いつつ、仕事の関係もあって半日のみ、それも専門セミナーメインの参加でしたが。。
こちらのセミナーを聴講してきました。
前半はアマゾンデータサービスジャパン株式会社の玉川憲氏、後半はソニー株式会社の橘高陸夫氏による講演でした。
アジャイル開発ってよく耳にするけど、うちの会社ではいわゆるウォーターフォール開発の形をとっているので
実感として沸かないというか、いま一つピンとこない言葉だったのですが…
こうして実際にアジャイル開発を取り入れている企業の方のお話を聴くというのは実に新鮮で刺激になります。
ほんとはそこから、自分からも何かアクションが起こせるくらいになれればいいのですが。。。
とりあえず、特に印象に残った前半の感想をつらつらと。
単なる自社のサービス(Amazon Web Services)の紹介にとどまらず、なぜそれがアジャイル開発の助けになるかをわかりやすく説明しており、
とても興味深い内容でした。
価値駆動といわれるアジャイル開発において、
- 短期反復型開発を可能にする環境の確立
- 適切にフィードバックを受ける仕組みの確立
といったことが重要になりますが、
- 時代はWebアプリ・サービスが主流である中、Webインフラストラクチャなしでアプリは存在しない
- ビジネス価値を高めるために新機能リリースが頻繁になるものの、運用者は安定化を重要視するので新しい更新を嫌がる
→結果、開発者と運用者の間に壁が生じる
ということが起きてしまうと。
つまりシステム運用を含めて考えないと本当の価値につながらない。
これはDevOpsというムーブメントについての説明で聴いたのですが、
新機能をリリースする開発者も、システム安定化を重視する運用者も、本来目指すところは「ビジネス価値の創造」である。
開発者と運用者は本来愛し合わなければならない、と。
ここでAmazon Web Servicesの登場です。
AWSなどのクラウドコンピューティングにより、コンピュータリソースの調達・設定・開発・監視などがAPIからコール可能になり、
インフラストラクチャがソフトウェア同然となっていること。
これがDevOpsを実現する上での強力な武器になるとおっしゃっておりました。
これまで自社で運用・管理していたインフラをAWSに委ねることで
「いつでも・必要なだけ・安価に」
コンピュータリソースを確保できる。
つまり、ピーク時とそうでない時のサーバの余剰・不足が防げたり、リカバリが楽になったり、
結果としてビジネススピードの加速が可能になり、本来のビジネス価値創造に専念できる。という利点があります。
講演後の質問の中に、DevOpsの成功例は?というのがありましたが
モバイルメディア・ソーシャルゲーム業界に成功例が多いとのことでした。
毎日のように新機能リリースをして常に変化をつけていくにはAWSやNiftyクラウド、GMOなどのクラウドベンダーの力がとても大きいと。
私はこの話を聴いて、月並みですがとてもアジャイル開発との親和性が高いなと思いました。
業界は違いますが、自分の会社でも複数の大きなリリースが同時並行で続いたりしますが
実際ビジネス価値の創造に貢献できているのかというと…少し疑問だったりします。
納期ありきのウォーターフォールが根強いので、なかなかそこからアジャイルへというとこれまた大変ではあると思いますが。。。
ともかく、勉強になりました!